「テナントが一切入っていない空きビルを売りに出したい」というオーナーさんもいるでしょう。こうした空きビルは、次に購入したオーナーが「これから入居者を探さなければいけない」ということで、売りにくいケースもあります。
反面、入居者がいない分リノベーションなどを自由にできるので、逆に好まれることもあるでしょう。市場でどのように受け入れられるかはケースバイケースですが、何にしても「信頼できる空きビルの買取業者」を見つけることは重要です。
この記事では、そのような空きビルの買取業者の紹介と合わせて、空きビルの売却のポイントなどをまとめていきます。空きビルの買取業者を探している方、できるだけ高値で売りたいと思っている方には、特に参考にしていただけるでしょう。
- 空きビル・一棟ビルの高額買取を実現する方法
- 空きビル・一棟ビルの買取業者でおすすめの5社(エリア別)
- 空きビル・一棟ビルの種類別・売却のポイント

空きビルを高値で売りたい場合、最も大切なことは「空きビル売却に強い専門の不動産会社を探す」ということです。
そのためには、人気の一括査定サイトである「イエウール」を使うのがおすすめ。全国1800社超の会社から最大6社の査定を受けられるため、様々な不動産の売却に強い会社も見つけやすくなります。
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Contents
空きビル・一棟ビルの高額買取を実現するための3つのポイント
空きビルの買取りを業者に依頼するとき、誰でも「できるだけ高く売りたい」と思うものでしょう。そのために意識するべきポイントは下の3つです。
以下、それぞれのポイントについて説明します。
できるだけ多くの査定を受ける
空きビルに限らず、どの不動産を売るときでもこれは必須の努力です。どんな業界でも業者の間で競争原理がはたらくほど、消費者が有利になるもの。それは不動産の売却でも同じです。
このため、空きビルを買い取ってくれる業者からできるだけ多く見積もりをとり、高い査定価格を提示してくれた数社に絞ってさらに交渉を重ねるのがいいのです。このように「多くの査定を受ける」方法としては、一括査定がもっともメジャーな方法といえます。
不動産一括査定は空きビル・一棟ビルでも受けられる
一括査定というと「自宅などの一軒家・マンションが対象」と思うかもしれません。確かに下のイエウールのように、文字通り「家を売る」ことに特化した一括査定もあります。
しかし、例えばライフルホームズの一括査定は、最初の物件選択で下のような項目があります。
- 投資用(一棟物件)
- 投資用(区分所有)
- 倉庫・工場
これを見ると「事業用物件でも一括査定を受けられる」というのがわかるでしょう。空きビルの場合は「一棟物件」に該当します。
ライフルホームズの一括査定は評判については、下の記事を参考になさってみて下さい。
リフォームすべきかは複数の専門家に相談する
戸建住宅やマンションでもこれは同じですが、リフォームをすることによって高値で売れるようになるケースがあります。これは当然いいことですが、その分リフォームのコストがかかる点も、意識しなくてはいけません。


この計算ですが、不動産会社・リフォーム会社の両方に聞く必要があります。不動産会社はともかく、リフォーム会社については「リフォームした方が売れます」と、立場上いうしかないためです。
もちろん、不動産会社も必ず正しいことをいうとは限りません。ノルマなどに追われて「とりあえず仲介実績を増やしたい」と営業マンが考えていたら「リフォームしたら赤字になるだけです」という可能性もあります。
このように、それぞれ「必ずしも正しいアドバイスだけをしてくれるわけではない」ため、複数の専門家に相談する必要があるのです。複数の不動産会社・リフォーム業者に相談しているうちに「本当に正しい情報」がだんだんと見えてくるでしょう。
事業用物件の売買実績が豊富な業者を選ぶ
オフィスの区分買取を依頼する業者は、事業用物件に強いところを選ぶべきです。区分所有の物件だけでなく、一棟まるごとの物件も多く扱っている業者です。
- 空き店舗
- 空き事務所
- 空き土地
- 空き倉庫・資材置き場
上記のような「事業用」の不動産を豊富に扱っている業者であれば、区分所有のオフィスについても「上手くさばける」ことが多いでしょう。上手くさばければ利益も出しやすいので、高額での買取りを期待しやすいといえます。
空きビル・一棟ビルの買取業者・おすすめ5選(エリア別)
空きビル・一棟ビルの買取業者では、エリア別にまとめると下の5社が特におすすめです。
ここでは、これらの業者の特徴やメリットをまとめていきます。
全国対応…クランピーエステート

会社名 | 株式会社クランピーリアルエステート(ClamppyRealEstate,Inc.) |
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代表者 | 代表取締役 大江 剛 |
所在地 | 〒104-0045 東京都中央区築地2-10-6 Daiwa築地駅前ビル9F |
TEL | 0120-543-134 |
FAX | 03-6226-2562 |
免許 | 宅地建物取引業免許 東京都知事(1)第101797号 |
無料で全国出張対応可能&800超の士業ネットワーク!
クランピーエステートは、底地・借地、共有持分などの訳あり物件を積極的に買い取っている不動産会社です。その一環として、空きビルも高値で買い取りしています。
同社がこうした物件を高値で買い取りできる理由は、全国に展開する「800以上の士業ネットワーク」にあります。
- 弁護士
- 司法書士
- 不動産鑑定士
- 税理士
- 行政書士
上記のような士業の専門家と多数連携しているため、法的なトラブルを抱えている訳あり物件や、価値の判定で揉めるような物件でも有効に活用できるのです。
クランピーエステートは東京の不動産会社ですが、全国の物件の査定に対応しています。出張費も査定費用も完全無料のため、依頼主にデメリットはありません。
空きビルのオーナーの方は「大体いくらくらいで売れるのか知る」という相場チェックも兼ねて、同社に査定を依頼してみるといいでしょう。
東京都…パオ・コーポレーション
会社名 | 株式会社パオ・コーポレーション |
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所在地 | 東京都渋谷区道玄坂2-15-1 ノア道玄坂317 |
代表者 | 窪川正道 |
設立年月 | 平成18年9月 |
免許番号 | 東京都知事(2)第86416号 |
空きビル・一棟ビルの仲介・買取の実績が特に豊富
株式会社パオ・コーポレーションは、渋谷区を拠点とする不動産会社。同社は一戸建てなどの個人用の住宅より、空きビルなどの事業用物件を比較的多めに扱っています。
これは、先に出した同社の公式サイトの画像を見てもわかります。トップに出ている画像がビルで、マンションや一軒家ではありません。
また、後ほど紹介するリンク先を見ても「事業内容」というページで、最初に「空きビルの仲介・買取」が紹介されています。建物・土地などの仲介や買取は後で紹介されているので、これを見ても「ビルの方がメインの買取業者」とわかるでしょう。
ビルは本社ビル・支店ビルなど、さまざまな利用用途に対応しています。ビルの売却でなく購入希望で同社に問い合わせする人も多くいますが、買い手が多く集まっているため売りやすく、買取価格も高くなりやすいということです。
東京都を含めた1都3県で空きビルを売りたいと考えている方は、パオ・コーポレーションをチェックしてみるといいでしょう。
神奈川県…不動産買取MAX
屋号 | 不動産買取MAX |
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会社名 | 株式会社ホームスタッフ |
所在地 | 神奈川県 横浜市 港北区 日吉本町 1丁目6-17 |
設立年月日 | 1999年9月13日 |
代表者 | 川口裕之 |
免許番号 | 神奈川県知事(4)第23443号 |
500万円~10億円までの即日決済が可能なケースも
不動産買取MAXは、神奈川県を拠点として首都圏全域で空きビルを買い取っている業者です。空きビル・自社ビルの買い取りについては、公式サイトで「500万円から10億円まで、即日決済ができるケースもある」と明記しています。
このように「高額」かつ「すぐに現金化」できる可能性がある、というのが同社のメリットといえるでしょう。横浜市・川崎市などの買取実績は特に豊富ですが、2つの市を中心とした神奈川県や、東京都・埼玉県・千葉県などの首都圏で空きビルを売りたい方は、不動産買取MAXに相談してみるのもおすすめです。
大阪府…株式会社マイダス
会社名 | 株式会社マイダス |
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所在地 | 大阪市北区西天満6丁目8-2ヤノシゲビル505号室 |
代表者 | 代表取締役 北垣 公一 |
免許番号 | 大阪府知事(1)第58184号 |
訳ありの空きビル(一棟ビル)でも積極的に買取
株式会社マイダスは、大阪府・奈良県を中心に関西エリアで空きビルを買い取っている不動産業者です。同社は空きビル買取業者の中でも、町外れのビルなど少々利用価値が低いと思われる物件でも積極的に買い取っています。下記は公式サイトの記述です。
駅前の一等地から、町はずれの空きビル・自社ビル、用途は問いません。
株式会社マイダス「訳あり物件も積極的に買取ります
ページタイトルに「訳あり物件も~」とあるように、空きビルの中でも何らかの瑕疵があるような「訳あり物件」を売りやすいのが特徴だといえます。
「空きビルの訳あり物件」の場合、個人の住宅と違い「よくあるパターン」があまりありません。そのため、ここで「このようなビルでも大丈夫」ということは書けません。
しかし、公式サイトでは不動産全般について、下のような物件を積極的に買い取ることを明記しています。
- ローン流れ物件
- 債務整理物件
- 買い換え物件
- 借地権・底地物件
- 既存不適格物件
- 築古物件
- 再建築不可物件
このため、特に空きビルの中でも「訳あり物件」該当するような物件を買い取ってもらいたいとき、株式会社マイダスは頼りになるといえます。大阪府や奈良県だけでなく、京都府・兵庫県・和歌山県・滋賀県など、近畿地方や関西で空きビルを売りたい方は、同社をチェックしてみるといいでしょう。
(なお、空きビルも含めた訳あり物件全般の買取業者については、下の記事で詳しく解説しています)
愛知県…インターワーク買取センター
会社名 | 株式会社インターワーク |
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所在地 | 名古屋市東区泉1-17-3 オレンジタウン3階 |
設立年月日 | 1991年8月2日 |
資本金 | 1500万円 |
免許番号 | 愛知県知事(7)16485号 |
空きビル・アパート・空家まで幅広く買取り
インターワーク買取センターは、愛知県名古屋市を中心に多くの不動産を積極的に買い取っている業者です。買取りの対象は空きビルに加え、アパートや一戸建てなど多彩です。
昭和5年(1930年)に建築された古家を買い取ったという実績もあり、空きビルでも戸建てでも、通常では買い取ってもらえないような物件も買い取ってもらえるのが特徴です。
名古屋市や愛知県の近郊はもちろん、三重県・岐阜県・静岡県などの東海地方の空きビルを売りたい場合にも、一度インターワーク買取センターに相談してみるといいでしょう。
空きビルの種類別・買取のポイント
空きビルにもさまざまな種類がありますが、その種類ごとに買取りを依頼するときのポイントも変わります。ここでは下のような項目に分けて、空きビルの種類別の買取について解説していきましょう。
以下、それぞれの解説です。
収益ビルの買取
収益ビルという単語を聞いて「普通のビルと何が違うのか?」「ビルはすべて事業用だから、すべて収益物件ではないか?」と思う人もいるでしょう。このあたりの呼び名は、正確にルールが決まっているわけではありません。
強いて言うなら、買い手の側が「自社を構えたり、店舗を運営したりする」という意思がない場合に「収益ビルの買取り」となります。自分で何か事業をする場合は「収益ビル」というよりは「自社ビル・支社ビル」になるためです。
つまり「人に貸すだけ」のビルとして買い手が買おうとしている場合に「収益ビルの買取」と定義されるといっていいでしょう。
利回りがいい時期に売り出すことが重要
収益ビルの価値は基本的に利回りで決まります。事業用ビルであれば、購入者が運営する事業によっては「現状の利回りは関係ない」ということもあるでしょう。
たとえば、音楽スタジオを運営する場合などは「付近に建物がない郊外のビルの方がいい」こともあるからです。郊外は利回りが低くなることが多いですが、買い主が何か事業をするのであれば、このように「利回りの低い物件でもプラスになる」ことがあります。
しかし、買主が何も事業をせず「投資家として回すだけの物件」だったら、利回りが命となります。収益物件は上で説明したように「投資家として回すだけ」のビルなので、利回りが悪くなると売れにくいと考えてください。
利回りがいいうちは自分で運営を続けたくなることも多いでしょう。しかし、一度下がり始めるとどんどん不利になっていくため、将来的に売ることを考えているなら、利回りがいい全盛期のうちに査定だけでも試しに受けてみることをおすすめします。
一棟ビルの買取
一棟ビルと収益ビルの違いは、上に書いた通り「買い主が何か事業をするかどうか」です。
- 事業をする…一棟ビル
- 事業をしない…収益ビル
あえて単純化して分類すると、上記のようになります。現時点で多少利回りが低い一棟ビルでも、事業をしている買い主に売却するなら、好条件で売れる可能性もあります。
先ほど音楽スタジオの例を出しましたが、同じように「少し田舎の方がいい」という事業内容の会社もあるでしょう。そのような会社に売る場合は、利回りの低い田舎の一棟ビルでも高く売れる可能性があります。
どうやってそのような買い手の会社を見つけるかですが、やはり「多くの仲介業者に相談すること」です。多くの業者に相談することで、一棟ビルを欲しがっている会社とコンタクトを取れる可能性も高まります。
また、業者によっては思いがけない良い活用方法などを提案してくれることもあるでしょう。相談だけならどの業者でもほぼ無料であり、時間や労力がかかるという点以外リスクはないので、できるだけ多くの業者に相談することをおすすめします。
狭小ビルの買取・3つのポイント
空きビルを売るとき、そのビルが「狭小ビル」に該当することもあるでしょう。狭小ビルの買取りを依頼するときは、特に下の3つのポイントを理解する必要があります。
以下、それぞれのポイントについて説明します。
解体・リノベーションが難しい
通常、空きビルを買取りに出すときには、そのビルが古ければ解体やリノベーションを考えるでしょう。狭小ビルでは、これが難しいという特徴があります。


一応専門の業者はいるものの、やはり工事が難航し、解体費用も相当高額になります。このため、普通の空きビルなら解体やリノベーションを考える場面でも、狭小ビルでは「その選択肢がない」というケースも多いのです。
狭小ビルの定義は?
どのくらいの面積・大きさで狭小ビルと呼ばれるのか、定義はさまざまです。ある不動産会社では下のように分類しています。
- 小規模ビル…延床500坪未満
- 中規模ビル…延床500坪~1000坪程度
1坪の面積は大体3.3平方メートルなので、それぞれ面積に換算すると下のようになります。
- 小規模ビル…約1500㎡
- 中規模ビル…約1500㎡~3300㎡
「3.3㎡」という数字を考えると、もう少し細かくなるのですが、大体上のような面積で分類されると考えてください。なお、中規模ビルが狭小ビルと呼ばれることはほぼないので、上記の「小規模ビル」が、狭小ビルに該当します。
細長いビルは「ペンシルビル」
狭小ビルは「鉛筆のように縦に細長く伸びている建物」が多いもの。このような形状から「ペンシルビル」と呼ばれます。
「ペンシル」というには「正方形のような土地の上にまっすぐ伸びる」必要がありますが、そこまで厳密な定義はされていません。奥行きが長く、細長い土地に建っている「細長い箱のようなビル」も、やはりペンシルビルと呼ばれます。
狭小物件の売買実績が豊富な業者を選ぼう
狭小ビルを売るときは、空きビルだけでなく土地なども含めて、狭小不動産の売買実績が豊富な業者を選ぶようにしましょう。売却や活用に特殊なノウハウが必要な物件なので、このジャンルでの実績が豊富でなければ、高値での買取はできないためです。
「狭小ビルでも高く転売できる」「自社で賃貸などに活用して利益を出せる」という自信がある業者なら、狭小ビルでも高く買い取ってくれます。そうした業者に出会えるまで、特に狭小物件の取引実績が豊富な業者を多く回るようにしましょう。
オフィスの区分買取
空きビル全体の売却ではなく「区分オフィス」の売却を考えている方もいるでしょう。区分買取は「1部屋だけ買い取る」ものです。たとえば、あなたがビル全体でなく「ビルの1室だけ持っている」としましょう。
その1室だけを売るのが「区分売却」で、買い取る業者から見ると「区分買取」となります。マンションを1室だけで売買するのが普通であるように、オフィスも1室だけで売買することは問題なく可能です。
オフィスの区分買い取りについては、規模が一棟から区分に変わっただけで、一棟ビル・収益ビルを売るときとポイントは変わりません。「事業用物件に強い業者を選ぶ」「一括査定などでできるだけ多くの査定を受ける」という二点が特に重要です。
まとめ
以上、空きビルの買取のポイントや、おすすめの業者についてまとめてきました。最後に要点を整理すると下のようになります。
- 空きビルを含め、事業用物件に強い業者に相談する
- できるだけ多くの見積もりをとり交渉力をつける
- 空きビルでも受けられる一括査定サービスはいくつかある
- 狭小ビルは、狭小物件の売買実績が豊富な業者に相談する
- 利回りが高いうちに、先を見越して売却を検討するのもあり
基本的には、空きビルの売却でも他の不動産でも、高く買い取ってもらうための方法は変わらないといえます。出来るだけ多くの業者から査定を受け、焦らずに長期戦で臨むようにして下さい。