建て替えできない土地とは、再建築不可物件のこと!新築・増改築ができる条件とは?

建て替えできない土地とは、再建築不可物件のこと!新築・増改築ができる条件とは?

土地の中には「建て替えできない土地」とされるものもあります。このような土地を持っている場合、あるいは相続などで受け継ぐ場合、下のような点が気になる人は多いでしょう。

  • なぜ建て替えできないのか
  • 建て替えできる条件はあるのか
  • リフォームもダメなのか

それぞれ結論を書くと下のようになります。

以下、これら3つのポイントを中心に、建て替えできない土地のルールや建設条件についてまとめていきます。建て替えできない土地の活用に悩んでいる方には、きっと参考にしていただけるでしょう。

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2018.09.20
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建て替えできない土地とは?

立て替え禁止の土地のイメージ

「建て替えできない土地」の概要や条件をまとめると、下のようになります。

  1. 「再建築不可物件の土地」のこと
  2. 再建築不可とは「接道義務を満たしていない」こと
  3. 接道義務とは「幅4m以上の道路に2m以上接する」義務

以下、それぞれ詳しく解説していきます。

「再建築不可物件の土地」のこと

再建築不可物件の土地
建て替えできない土地のほとんどは「再建築不可物件」の土地です。SUUMOでは下のように記述しています。

たとえ今、家が建っていても、「解体して更地にしてしまうと新たな家を建てられない土地」というものがある。それが「再建築不可物件」だ。
知っておきたい土地の基本 建て替えできない土地に注意!(SUUMO)

再建築不可とは「接道義務を満たしていない」こと

再建築不可物件とは「接道義務を満たしていない物件」です。接道義務とは文字通り「道路に接する義務」といえます。

具体的にどのように接する義務なのかを説明すると下の通りです。

接道義務とは「幅4m以上の道路に2m以上接する」義務

接道義務とは「4m以上の幅がある道路に、2m以上隣接する」ことです。この2つの条件の片方が欠けてもダメです。

このルールは「建築基準法43条」に書かれています。

建築物の敷地は、道路(中略)に二メートル以上接しなければならない。
建築基準法第43条(Wikibooks)

中略部分には「次に掲げるものを除く。第四十四条第一項を除き、以下同じ。」という文章が入ります。このカッコ部分に該当する土地は例外的なパターンなので、中略にしました。

売野くん
でも「2m接する」は書いてあるけど「4m以上の道路」というのは書いてないですよね?
不動先生
はい。これは上の条文の1つ前の42条に書かれています。

(前略)「道路」とは、次の各号の一に該当する幅員四メートル(中略)以上のもの(中略)をいう。
建築基準法第42条(Wikibooks)

「中略」の部分には、カッコ書きで例外のケースが書かれています。それを省略してシンプルにすると、上のようになります。

このように、建築基準法42条・43条の2つの条文によって「4m以上の道路に2m以上接する」という義務が制定されているわけです。

リフォームは建て替えになるのか?

リフォーム

「建て替えができなくても、リフォームはできるのか?」という点を疑問に思う人は多いでしょう。この点についてポイントをまとめると、下のようになります。

  1. 増築は不可
  2. 屋根・柱などの骨格を変えるリフォームも不可
  3. 骨格を変えないリフォームは可能

以下、それぞれのポイントについて説明します。

増築は不可

「建て替えできない土地」では、増築もできません。「建て替え」には新築も含まれるからです。「新たに何か建物を追加することが認められない」ので、新築も増築も不可となります。

屋根・柱などの骨格を変えるリフォームも不可

リフォームについては、屋根・柱などの骨格部分を変更するものは不可となります。これも「事実上の建て替え」と見なされるためです。

たとえば「建物を解体せず、内部から少しずつ柱などを変えていく」という作業をしたとしても、やはりNGです。

骨格を変えないリフォームは可能

一方、骨格を変えない「普通のリフォーム・リノベーション」は可能となります。たとえば壁紙を張り替える、トイレや浴室・キッチンなどを交換する…、といったリフォームはすべてOKです。

再建築不可物件は「増改築不可」としばしば表現されますが、このようなリフォームなら「改築」には含まれないことを意識してください。改築に含まれるのは、先に書いた「骨格を変える工事」です。

建て替えできない土地に家を建てられるケース

狭い道路

建て替えできない土地でも家を建てる方法はあります。箇条書きで説明すると以下の通りです。

  1. 「セットバック」で建てられることも
  2. セットバックとは「自分の敷地を道路用に提供する」こと
  3. 接する道路の中心から2m離れればいい

それぞれ詳しく説明します。

「セットバック」で建てられることも

建て替えできない土地でも「セットバック」という方法によって建て替えや新築をできることがあります。セットバック(set back)の本来の意味は「逆転・逆行・停滞」などですが、不動産用語では別の意味があります。

セットバックとは「自分の敷地を道路用に提供する」こと

セットバック
建て替えできない土地は「目の前の道路が狭い」ことが問題であるわけです。ということは「目の前の道路を広くすればOK」となります。

そのために「自分の土地を提供する」という方法があるのです。これがセットバックです。

売野くん
道路用に提供するなら、国が買い取ってくれたりするんですか?
不動先生
いえ。そういうものが全くありません。道路を無償で提供し、後退に必要な工事費も地主の民間人が負担します。

このように、セットバックはその土地の地主にとってかなり不利なルールとなっています。この点は専門家も疑問視しており、下のような記事で指摘されています。

※参考…セットバックをご存知ですか?簡単に言えば「国がお金を使わず道路を広げる」法律です!

セットバックをご存知ですか?簡単に言えば「国がお金を使わず道路を広げる」法律です!

地主にとっては納得がいかないルールでしょうが「まったく建て替えできない土地のままよりはマシ」ともいえます。

接する道路の中心から2m離れればいい

セットバック図画像引用元:セットバック(不動産用語集 R.E. words)※株式会社 不動産流通研究所・運営

セットバックをすると決めたら、どのくらい離せばいいのかが気になるでしょう。これは、道路の中心線から2mです。

残りの2mについては「反対側の人」が離します。これで合計4mになるということです。

反対側の人がいつ離すかはわかりません。今建っている家の寿命がまだ長いなら、当面「このままの状態」が続く可能性があるでしょう。

反対側の家にも限界が来て「建て替えのためにセットバックする」となると、道路幅は4mとなります。こうすると、自分の土地も反対側の土地も「4mの道路に接する」ことになり、新築も建て替えも自由にできる「普通の土地」になります。

市街化調整区域の土地は建て替えできる?できない?

市街地

再建築不可物件の土地と並んで建て替えがしにくい土地として、「市街化調整区域の土地」が挙げられます。市街化調整区域での建て替えについて、ポイントをまとめると下記の通りです。

  1. 建て替えできるが自治体の許可が必要
  2. 増改築やリフォームでも許可が要る
  3. そもそも市街化調整区域とは?

以下、それぞれのポイントについて説明します。

建て替えできるが自治体の許可が必要

市街化調整区域は再建築不可物件の土地と違い、建て替えができます。ただし、市区町村など自治体の許可が必要です。

許可が下りないような建築計画だと不可になります。

増改築やリフォームでも許可が要る

建物を解体して建て替える時だけでなく、増築・改築をしたり、リフォームをしたりするときにも許可が必要となります。ただ、これらの許可は完全な建て替えや新築と比べると、比較的得やすくなっています。

そもそも市街化調整区域とは?

市街化調整区域とは「開発を抑える地域」です。この反対が市街化区域で、こちらは「開発を進める地域」です。

  • 市街化区域…開発促進
  • 市街化調整区域…開発抑制

このような違いになっているわけですね。開発を抑えるエリアなので、新築でも増改築でも許可が必要ということです。

(市街化調整区域については下の記事でも詳しく解説しています)

市街化調整区域でも不動産は売買できる!土地を売れる4つの条件と2つの建築制限

2018.09.20

まとめ

土地

以上、建て替えできない土地の条件や、セットバックで家を建てる方法、市街化調整区域での建て替えなどについてまとめてきました。最後にポイントを整理すると、以下の通りです。

  • 建て替えできない土地とは、主に再建築不可物件の土地である
  • これは「4m以上の道路に2m以上接する」という要件を満たしていない土地
  • セットバックによって道路を広げれば、建て替えできることもある
  • セットバックで道路を提供した補償金などは基本的にもらえない
  • 市街化調整区域では、自治体の許可があれば建て替えができる

特にセットバックのルールについては「補償が何もないのは納得できない」と思う人も多いでしょう。しかし、どうしてもその土地に建て替えをしたいのであれば、これが数少ない選択肢の1つとなります。

再建築不可物件の土地は何かと難しいものですが、決められたルールの中で最大限自身の希望を満たせるよう、信頼できる不動産会社を探して相談するようにしましょう。